コンセプトの話②

コンセプト①で「お店が客層を作る」というお話しを書きました。ここでは私のプロデュースしたお店の実例を紹介します。

丹波市に200年続いている割烹があります。その割烹料理屋がコロナ禍により閉店の危機に立たされました。そこの若女将から相談があった時に私が提案したのは「うなぎ専門店」への業態変更です。なぜ、私がうなぎ専門店を提案したのか?私の頭の中を紹介します。

1,「丹波市にうなぎ専門店が存在しない。」

私自身うなぎが大好きで高知県や愛知県にうなぎを求めて食べに行くくらいです。しかし、肝心の地元に専門店がないのです。ここにビジネスチャンスを見たのです。

2,「割烹でうなぎを出していた」

話しを聞くと割烹のコースの締めでうな丼が出ていたそうです。そしてそのタレが代々引き継いできたと言うからこれはコンセプトに使えると考えました。

3,「お店の格」

代々割烹を営んで気軽にちょっとご飯を食べようという感じのお店ではなかったので、お店の格、大将や女将のプライドとかも考えました。ちゃんと着物を着て接客し床の間、掛け軸のある座敷にご案内し食事をするスタイルなのである程度高価な商品が必要と考えたのです。

女将たちに説明しました。ここのお客様の目指す客層はアッパー層です。なので、最高の商品、最高のサービス、最高の雰囲気を出してくださいと。

国産うなぎのみ使用、炭は備長炭、完全個室、完全予約制、他のお客様と顔を合わせない、客席で会計、着物で接客、調度品も最高級を実現しました。

そしてオープンして1か月ほど経ちますが、客層はドンピシャなお客様に来て頂いています。息を吹き返したお店はお店の方々も楽しそうに働いています。おそらくこのお店はこれからも贔屓にしてくれるお客様でまた新しい歴史を刻んでいくでしょう。

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