最近の開業時の資金調達の有効な手段として「クラウドファンディング」があります。クラウドファンディングは不特定多数の方がプロジェクトに資金を提供するシステムで飲食店を始める場合はとても有効である。
今年私が支援した飲食店で2店舗が目標金額を達成しており2店舗とも100万円を超える資金を手にしている。
飲食店の場合は返礼品に商品や商品券を贈ることが出来るので、返礼品目当てに資金を集めることができる。しかし、飲食店開業時のクラウドファンディングのメリットは他にある。
まず第一にクラウドファンディングに登録する為にはしっかりとした事業計画を書かなくてはならいので改めてコンセプトの見直しにもなり、今一度自店の強みの再確認になる。
第二にクラウドファンディング協力の告知をSNSで拡散するので、広告宣伝効果が見込める。プロジェクトに支援した方は、自分が支援したプロジェクトはとても気になるのでオープンしたら来店したくなるし、商品を手に取りたくなる。
第三に無事達成したら銀行に対しての信用獲得にもつながる。とにかく銀行は実績が大好きだ。実績もない新規開業者がこれだけの方が応援して頂いているという事実は銀行にとって実績になるし、自己資金の増加にもなるので融資を受けやすくなる。
20年ほど前の話し。ベーカリーの2Fでカフェを始めるときに銀行融資を申し込んだらカフェ業の実績を出してくださいという無茶苦茶な依頼があった。はっ?今からカフェを始めるのに実績なんてあるはずもない!途方に暮れていたら1Fベーカリーの前庭に4席ほどのテラス席があってそこで自由にパンを食べてもらっていた。そしてそのスペースがドッグカフェを紹介する本に載っていたため「これがカフェの実績です!」って銀行に見せたらあっさりとOKが出て無事融資が実行されました。
ね?なんか変でしょ?でもそれが銀行なんです。体裁を整え手順を踏めば審査が通ってしまう。なので少しでも実績につながる資料があれば銀行はそれを実績と信用があると判断するのです。