「フロッピーバーガーハウス」の件②

やはりそうか・・・。私の不安は的中した。それはよくあることだが、出店場所を決める際に重要なこと。それは、店舗前に人通りがあるか?近くに学校、病院等人の集まる施設が近所にあるか?路面に建っているか?近所に集合住宅があるか?である。この基準で判断するとこの場所はパーフェクトである。が、しかしこの条件は今はもう通用しない。むしろこの条件を揃えると当然家賃が高くなるので不利になるケースがある。

そしてこのテナントはスケルトン状態なので工事費が高くなる。家賃が高い=売り上げが多いわけではない。しかも販売する商品がハンバーガーでこの街並みやこの近所に住んでおられる方にフィットするか?と言えば私の判断では「ノー」である。店の前を通過する方がお客様ではない。お客様は引っ張ってくるものである。特にハンバーガーのようなB級グルメだけれど客単価が高い商品の場合は特に。

「家の家賃、店の家賃のW家賃状態」「車で家から1時間30分かかる」「初期投資が過大である」「街やそこに住んであられる方々がハンバーガーにフィットしない」「レッドオーシャンで勝負する必要があるか?」などの理由でこの物件はキャンセルしてもらいました。

一見キャンセル料がもったいないと思われがちだが、一生を棒に振ることを思えば安いもんだ。そう、この場所でハンバーガー屋をやっても1年は持たなかっただろう。

じゃあどこでやればいいか?私は強く田舎で空き家を利用してハンバーガー屋をやることをお勧めした。なぜか?それは若いご夫婦なので田舎でも柔軟性をもってやっていける確信があったこと、私の提言する田舎で空き家を利用したスモールビジネスは、長く続けることが出来るビジネススタイルで二人にはぴったりだと感じたからだ。

大阪の物件の下見を終え私たちは山を越え私の住む丹波地方へと車を走らせた。

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